
「鉄は正直である」とは、当社の創業者、山田啓が残した言葉です。この言葉には深い意味が込められています。それは、鉄という素材が、熱処理を行う人の心や姿勢をそのまま映し出すということ。
不誠実な仕事が行われれば、その結果として製品も決して良いものにはならない。だからこそ、正直で誠実な熱処理を行う必要がある。この創業者の信念を受け継ぎ、多摩冶金株式会社は1951年の創業以来、「誠実」をモットーに金属熱処理を手がけてきました。
金属熱処理とは、金属の特性を向上させるための重要な技術です。しかし、その品質は外観や寸法といった見た目だけでは判断できません。実際に使用される中で初めて、その真価が問われるのです。
たとえば、飛行機や自動車、医療機器、発電所のタービンといった、社会にとって欠かせない部品が私たちの手を経て製造されます。
それゆえ、私たちの責任は非常に大きく、その品質を保証するために、設備管理や温度計の精度確認、消耗品の管理、作業者の教育など、プロセスのすべてにわたって徹底した管理を行っています。
もし、ここに不正や改ざんが入り込めばどうなるでしょうか。たとえば、その結果が取り付けられた部品の欠陥が原因で、飛行機が墜落するような事態が起きれば、その被害は計り知れません。
その部品が誰の手に渡り、どのように使用されるのかを常に想像しながら、私たちは全力で誠実な仕事を貫いています。
創業以来、私たちが目指してきたのは、単に「金属を強くする」ことではありません。それは、「人々に安全と安心を届ける」こと。この信念のもと、多摩冶金株式会社は自己研鑽を続け、技術力と品質レベルの向上に努めています。
熱処理は、数千年前から受け継がれてきた技術ですが、その重要性は未来に向かってさらに増していくことでしょう。私たちは、この技術の本質を忘れることなく、社会を支える力であり続けたいと願っています。
最後に、創業者の言葉を改めて胸に刻みます。「鉄は正直である」。それは、私たちがどれだけ誠実であり続けられるかを試す言葉でもあるのです。
多摩冶金株式会社で働くこと。それは、技術者としての誇りと責任を胸に、人々の未来を支える役割を担うことです。
ぜひ、私たちとともに新しい時代の熱処理技術を築き上げていきませんか?